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SSP-IPとは

SSP-IPとは | SSP-IP 知財と社会問題研究所

1. SSP-IPとは


「知財(Intellectual Property: IP)」というと、まずは「企業のライセンスビジネス」や「クリエイターの著作権」などを思い浮かべることが多いのではないでしょうか。しかし、知財には社会問題を解決する手段としてのポテンシャルがあるのではないか、また逆に社会問題解決のためには知財が活用できるのではないかというのが本研究所の基本的な問題意識です。知財と社会問題の関係を双方向的に捉えながら、さまざまな知財とさまざまな社会問題に取り組んでいきます。


現在以下の2つの研究プロジェクト(TKP、R3K)が立ち上がっております。共同(受託)研究に関するお問い合わせは、SSP-IP事務局で承っております。


2. 研究プロジェクト


(1)TKP「ゲームを活用した社会課題解決の可能性の研究」(「鉄拳プロジェクト」)


TKPとは「鉄拳プロジェクト」の通称で、株式会社バンダイナムコエンターテインメント(BNE)との共同研究です。BNEで実際にゲーム制作にたずさわる原田勝弘氏を共同研究者として招聘しましたが、原田氏は、BNE の代表的なオンラインゲーム『鉄拳』のプロデューサーであり、TKP の名称はここに由来します。


この研究プロジェクトでは、「知財」のなかでも「ゲーム」にフォーカスして研究を進めますが、実はそのゲーム自体が社会問題の原因である、あるいは社会問題そのものであるといった認識が根強く存在するという事実は否定できません。そうしたいわば「ゲーム社会問題論」に対して、SSP-IP としては、まずは価値中立的な立場をとり、あくまでも社会問題解決のひとつの手段としてゲームがもつ可能性そのものを掘り起こす作業に専心していきたいと思っています。


(2)R3K「メガマーケティングによるゲーム/eスポーツの社会的受容促進に関する研究」(科研費課題番号:JP21K12486)


本研究課題の「メガマーケティング」とは、ステレオタイプやタブーなどの負の側面(スティグマ)をもつ製品を正当化し、スティグマに対応する戦略のことを指します。そのメガマーケティングのフレームを用いて、どのようにスティグマ製品(ゲーム/eスポーツ)が文化的・社会的に正当化され、受容されるに至るのか。そのプロセスと促進・阻害要因を明らかにすることが本研究の目的です。


近年、話題になることも多いeスポーツ(eSports)とは、「「エレクトロニック・スポーツ」の略で、広義には、電子機器を用いて行う娯楽、競技、スポーツ全般を指す言葉であり、コンピューターゲーム、ビデオゲームを使った対戦をスポーツ競技として捉える際の名称(日本eスポーツ連合 JeSU)」です。


世界第3位のゲーム大国でありながら、eスポーツでは周回遅れと言われている日本ですが、いわゆる「eスポーツ先進国」とは違う展開があるのではないかという問題意識のもと、教育、福祉、地域活性化、ツーリズムなどの側面から、「JeSports(日本型eスポーツ)」について研究を行います。